この3月23日公表された2009年度の公示価格について、新聞各紙は「地価総崩れ」と報道しました。市況商品の代表、新築マンション価格の総崩れも表面化しつつあります。市況商品とはつくりすぎたり、品不足になる物を言います。
毎週、新築マンションの折込広告がたくさん入ってきます。「新発表」は値下げ物件ですね。また、旧価格を明示して値下げ幅を明らかにしている物件も少なくありません。そのほとんどが完成在庫です。日一日、中古市場に近づいていきますから、事業主は完成在庫の早期売却に気が気でありません。完成在庫は小さい字ですが建築概要のなかの竣工時期に記載されています。
①「メイツ醍醐デュアラ」は地下鉄醍醐駅徒歩6分、例えばBタイプ、76.65㎡、間口約7Mと居住性も高く、本来、完売している物件です。この部屋がモデルルーム使用予定住戸というまわりくどい表現ながら「特別販売価格」、2300万台で売り出しています。私たち業界では物件評価を坪@単価で把握しますが、この部屋はなんと、約@100万。お買い得でしょう。2009年2月竣工、総戸数102戸、残販売戸数6戸。
②「イニシア丹波橋」は京阪「丹波橋」徒歩13分、「伏見桃山」とともに中古マンションも売れている京阪沿線一番の人気エリアに立地しています。ほぼ同時期に売り出された近隣のゼロコーポレーションの新築マンションはすでに完売していますから、商品性の違いはあるにしろ、このマンションが完成在庫(竣工、09年1月)となってしまいました。総戸数60戸、残販売戸数10戸(公表数字)。「新表示」による価格は坪@90万から115万ほど。南向き504号は75.75㎡、間口8.05m、2648万、@115万です。まずまずの価格でしょう。ただ、管理費、積立金の合計で毎月約2万円の負担は若年層にはこたえるでしょう。管理コストは管理組合がしっかりしてくると見直されるケースが少なくありません。今後は分譲時からより合理的に設定する必要が出てくるでしょう。
<新築マンション価格への影響>
新築物件の値下げは、次の市場価格を先取りする傾向があり、急速に市場を変化させることになるでしょう。つまり、郊外エリアの新築マンションは坪@100万前後にむけて、市場形成される事が大勢です。この変化は土地価格を含め不動産価格が全体的に先のボトム、バブル崩壊後の最安値水準を元に再構成されるということだと筆者は考えます。先のボトムとは、今回の地価上昇前、2004年後半の価格です。景気動向によってはこのボトムを割り込んで安値を更新することも十分ありうる様相です。
<地価への影響>
郊外エリアの新築マンション価格が坪100万前後になるようであれば、有効率や利益から逆算して、地価は40万前後へ下がっていきます。すでに伏見区や山科区の代表的な住宅地価格は50万前後、40万前後へとそれぞれ下落しつつあります。建築価格が坪@40万を切れば地価の下落幅はもう少し縮小するでしょうが、この間の法令改正でコストアップ要因があり、また景気動向も複雑で予測はしがたい状況です。
<中古マンション価格への影響>
郊外エリアの新築価格が坪@100万前後に変化するとしたら、中古マンション価格は築浅物件なら、坪@70万から80万、築年数が20年を超えてくる物件だと、@50万から60万前後へ変わっていくでしょう。
次回は都心エリアの不動産市場を解説します。
