<マンション管理の本を書きました>

「マンション管理評価読本----価値をあげる管理の常識」(学芸出版)のなかで、私は「中古マンションの価格は下がらない」というテーマで分担執筆をいたしました。マンション購入や現在お住まいのマンション管理組合運営にかならずお役に立つことでしょう。ぜひ、ご購読してください。管理評価の事業内容は「京都マンション管理評価機構」のHPをお訪ねください。この管理評価機構が運営するマンションデータバンクを見れば、管理がよいマンションを一覧できます。

私はこの本の中で、築年数が20年、30年になれば、すっかり評価が定着し、値下げのリスクが少なくなることを資料で証明しております。マンション購入に当たって、築年数にこだわらず、物件探しをするようおすすめいたします。きっとお値打ちのマンションを探すことが出来るでしょう。「京都マンション情報」のHP、毎月発行している「情報誌」、そしてこの本をご活用ください。

                2012年2月4日

                   不動産コンサルタント

                      天野博

2012年の予測

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<2012年の動向を予測します。>

消費税など増税が具体化され、投資、実需を問わず、不動産市場に資金が流入するものと予測されます。株式や債券市場からも不動産市場に資金が移動しているようです。

住宅を中心とする不動産市場は税制や景気政策の影響をうけやすい特徴があります。減税効果が大きいマンションのファミリータイプには増税前の「駆け込み心理」が働き、動きが活発化するでしょう。

さて、都心の収益力のあるマンションは、家賃が下がりにくいので、投資家が注目しています。デフレに強いのです。さらに都心立地のマンションは価格上昇の流れになりやすいので、インフレにも強いという性格があります。このように、デフレにもインフレにも強いという要素を充たすマンションがねらい目でしょう。

今後、日本経済は長期的には、縮小傾向をたどると見られていますので、不動産も十分選別して購入しなければなりません。

                2012年2月4日

                   不動産コンサルタント

                      天野博

2012nen

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この6月21日、不動産経済研究所が主催し、「更新料裁判」の行方と波紋について、講師をしました。

東京霞ヶ関のビルで、また大手不動産会社担当者を聴衆としていたので緊張しましたが、先に弁護士のかたの詳しい解説がありましたので、それをトレースしながら、話題を広げていきました。

私は、賃貸借や売買は市民社会で最もよく繰り返される契約ですから、この契約に国家権力(つまり、裁判所)が介入するのは避けられるべきと考え、成立した契約をひっくり返すのは裁判所も慎重だろうと予測していました。しかし、敷引き特約や更新料を無効とする判決が相次ぎ、市場ではまず、敷引き特約がすっかり姿を消しましたし、更新料もなくなりつつあります。

さる1月31日、昨年10月の京都地裁の判決を解説しながら、更新料有効の最高裁判決が期待できる状況だと予測しました。この講演が好評で、今回の東京でのセミナーとなった次第です。

さて、京都地裁は、大家の解約権が制限されているとはいえ、借家人の解約がいつでも自由にできるわけではないと鋭い問題点を提起。たとえば、2年契約を結べば、大家はその2年間の家賃収入をあてにするから、途中契約はその期待を覆すわけで、違約金や解約金の処理があってもおかしくない。そして、その金額は1ヶ月分としても許されると判示した。更新料はその違約金を含むと解釈できる、この指摘は斬新で、実務と法律との接点を解明した名判決でした。

この裁判官は、すでに最高裁が更新料訴訟のため、法廷を開くことをきめていることをわかって、その判決の方向性に影響を及ぼすような、「野心的」な見解だともいえるでしょう。

そして、この3月、最高裁が敷引き特約を有効とする判決を出して、状況は一変しました。すでに、最高裁は敷引き特約は無効との判断を行なっていましたから、関係者に衝撃を与えてたのでした。この判決はしかし、無効との判例を着実に踏襲しています。

①明確な合意があれば、契約は成立すること。とくに不合理でなければ、消費者契約法を適用できないとし、2年で家賃の2か月分ほどを差し引くのは許されると。

②もっと大きなことは、家賃に含まれているべき「通常損耗の費用」すら、特約により、賃借人に転嫁してよいこと。これは予想を超える判断であり、今後、訴訟の流れをすっかり、変えるでしょう。

最高裁は、契約社会を尊重する、リべラルな立場を堅持したたいへん、珍しい出来事と言えますね。

これは、私がこれまで、主張してきたところの、民間で一旦成立した契約をひっくり返すのはよほどの不合理がなければということが確認されたのです。

最高裁は7月、更新料について、無効かどうかではなく、有効との観点から、その定義、許容される額の、ふたつの判断を行なうことでしょう。

2011年春の市況は、東日本大震災(福島原発問題発生)の影響により、3月末以降、大変化し増した。4月末の在庫動向調査では、中京区の高額帯物件の在庫が側をつく状況となって、「売り手市場」へ劇的転換というべき市況です。

この間、京都では新景観政策による規制強化のため、新築マンションの供給が大幅に減少し、マンション流津市場も次第に「品薄感」を深めつつあったのでした。

そこに、主として東京からの需要が急増し、いっそう、品不足が広がったというわけです。下記の表は中京区の価格帯別在庫動向です。4000万以上の高額帯が一挙に売れてしまったことがお分かりただけるでしょう。

「田の字」エリアを中心とする都心部の「売り手市場」への転換はその周辺、そして、京都市の郊外エリアにもすくなくない影響を及ぼすと考えられます。

 

これから、1年ないし2年は、需給関係がタイトなまま推移するでしょう。他の行政区の在庫動向にご注目下さい。

 

マンション在庫価格帯推移(中京区)

 

2010.8

2010.9

10

11

2010.12

2011.1

2011.3

2011.4

 

ワンルーム外収益物件

40

56

63

64

64

69

65

72

 

1000万以上

19

22

20

22

18

25

25

20

 

2000万以上

18

17

20

25

22

28

30

28

 

3000万以上

17

12

14

18

18

21

17

15

 

4000万以上

9

8

10

6

6

8

7

5

 

5000万以上

2

1

4

3

3

3

2

0

 

6000万以上

7

6

6

6

4

4

3

1

 

合計

112

122

137

144

135

158

149

141

 

地価は底打ちか

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3月17日、国土交通省が公示地価を発表。「3大都市圏 底打ち感」(日経)「マンション需要の持ち直しで中京区の地価は大阪圏で唯一、横ばい」(京都)と論評しました。

最新の同省短期地価動向でも、地価上昇地点増加と、解説していましたから、長期下落傾向をたどる地価にひさしぶりに、変化の兆しでしょう。

以前から、繰り返し、お話して来ましたが、地価公示は実際の価格動向と1年以上はずれるものです。バブルの頂点は1990年春でしたが、公示地価では1991年1月(3月公表)でした。まさに、地価が大きく下落しているさなかに、土地は上がっていると国が発表しました。事ほどさように、市場と役所とはずれてしまうものなのです。

さて、今回の底打ち、底いり感をどう受け止めるべきでしょうか。

関連会社の消費者経済研究所が3ヶ月ごとに調査している地価動向では、この2年間ほど、横ばいで推移しており、昨年秋からは品薄感が強まり、地価は強含みに転じようとしています。特に、都心エリアではその傾向が顕著です。売り物が少なくなれば、買い手が減らない限り、価格は上昇します。それが普通の市場です。

ただし、郊外のバス圏や駅から遠いエリアは地価はさらに下落するでしょう。なぜなら、住宅需要は縮小しているからです。波が引いていくように、取り残されいくエリアが拡大します。この長期的傾向は変わりません。

一方で、住宅需要が都心、とくにマンションにむかう傾向も強くなっています。この二つの動きのなかで地価が決まっていくのです。

ですから、長期的傾向と、現在の市場動向(需給関係)をよく見て、物件選択をしなければなりません。

下記の表は消費者経済研究所の地価調査です。

2004年12月は不動産市場が不振で、地価が下落した時期のボトムでした。

2007年3月は住宅需要が回復し、地価が上昇した時期のトップでした。この時、京都市が新景観政策を発表し、不動産市場は先安感に包まれ、この後下落の一方をたどることになりました。

2009年3月以降、需給関係(主として売り物件数の増減)が安定するとともに、地価は落ち着きを取り戻します。

そして、このシーズン、都心エリアをはじめとして「売り手市場」への転換、移行が進みつつあるのです。この変化はかつてない動きなので、もう少し推移を見てから、分析をしたいと思います。

 

平均坪単価推移(土地)
  2004.12 2007.03 2008.03 2009.3 2009.6 2009.9 2009.12 2010.3 2010.6 20109 2010.12      
長岡天神徒歩15分 72 90 80 70 70 70 70 70 70 70 70      
桂駅徒歩15分 84 120 100 95 90 90 90 90 90 90 90      
右京区太秦 65 88 78 68 68 65 65 65 65 65 65      
北区紫竹・上賀茂(30坪) 82 125 100 95 90 90 90 90 90 90 90      
上高野(30坪) 72 100 85 75 70 70 70 70 70 70 70      
上京区西陣 73 90 80 75 75 75 75 75 75 75 77      
中京区西ノ京 82 110 100 90 90 90 90 90 90 90 90      
下京区梅小路 77 90 85 75 75 75 75 75 75 75 75      
東山区今熊野 78 85 80 75 75 75 75 75 75 75 75      
南区吉祥院 60 70 60 55 55 55 55 55 55 55 55      
伏見区深草 60 70 58 55 50 50 50 50 50 50 50      
小倉徒歩10~15分 45 50 50 45 45 45 45 45 45 45 45      
山科区東野 55 55 48 42 42 42 42 42 42 42 42      
瀬田徒歩10~15分 35 50 40 32 32 32 32 35 35 35 35      
戸建住宅(20坪程度)敷地部分の坪単価(単位:万円)
公示地点のうちから最も条件が近いものを選んで比較(万円未満四捨五入)

3月14日、京都府宅地建物取引業協会前会長の川島さんにお供して、ハチセの西村さんとともに、京都市景観政策検証システム研究会(公開)に参加しました。

そのおり、リム・ボン立命館大教授、宗田京都府立大准教授のお二人はともに「挑発しますが」と「景観論争」を業界団体に仕掛けてきました。

リム教授「業界は不景気だと言っておられる。経済活動のよしあしは心理的なものがあるが、今振り返って(冷静になって)、新景観政策が失敗だったか。不適格マンションの値段が上がっている、知り合いのデベロッパー開発担当者は、15mの高さ規制エリア(田の字地区)でも、売れる。広いもののほうが売れると言ってます。」

宗田准教授「川島さんが建築紛争の解決に当たり、地元住民の同意を取れというのは行政の怠慢だといわれたが、市民間で解決すべきが業界は困るんでしょう。行政に依存するというのは、どうか。」

景観政策推進を旗頭に、地域ボスが台頭するのはどうかというのが、宅建協会の指摘です。行政主導だ始まった景観政策は当然、行政主導で進めなければならないでしょう。白書案でも、京都市民の理解、浸透が停滞気味であることも示しています。宗田先生の批判は的外れではありませんか。

さて、リム教授の挑発ですが、私は次の通り、反論しました。

①既存不適格マンションの価格が強含みになっているのは、新築マンションの供給を抑えている、もっぱら需給関係(新景観政策施行以前と比較し半減、品不足状況となっています)によるもの。築30年、40年のマンションの評価が見直され、流通するようななるかどうかが問題でしょう、と。リム先生、うなづいておられました。

ちょうど、1年前の3月29日に京都市景観政策システム研究会で京都府宅建協会として提言したものを、この3月14日、同じ場所で、確認することとなりました。このブログも1年ぶりの再開です。主な発言は次の通りです。

①マンション価格について、京阪神の都心地区を集計し、京都市が他の年より高めに推移していると解説されていたので、資料が新築と中古を一緒にしているのは、間違っていると批判しました。なぜなら、新築は分譲時で価格が決まり、入居時(登記時にサンプルとして収集)と1年以上ずれるからです。中古は契約と登記のずれは平均一か月ほどでしょう。研究会は資料を見直すそうです。

②新たな規制は大量の既存不適格建物をもたらすリスクが生じます。たとえば、戦後の建築基準法施行で路地奥の家が「再建不可」となって、売買しにくくなり、空き家が増えるなど、都市計画や防災上、大きな問題となってきました。私たちはマンション管理組合とともに、今回の景観政策実施により、都心のマンションが既存不適格になる問題を指摘してきました。研究会は景観白書第5章「よりよい京都の景観づくりに向けて」のおいて、課題としてとリあげるよう検討することとしました。

             

京都市は,景観政策が都市に与える様々な効果等について検証し,更なる政策の進化に活用することを目的としたシステムを構築するため,京都市景観政策検証システム研究会を設置しています。

 この景観政策検証システム研究会が3月29日、開催され、私は京都府宅地建物取引業協会川島会長の補助人として参加しました。

景観システム検証のために必要な資料がたくさん列記してありましたが、地価や住宅価格の動向に関するものは、大まかな傾向を示すものか、公示地価のように実態を反映しないものが多かったのです。そこで、中古マンション価格の推移を調査するように提言しました。中古マンションは毎月、リアルタイムで変化しますから、その変化を把握できれば、即時的な検証が可能になります。宅建協会がその資料を提供できる用意があると付言しました。

また、住宅審議会が本年、マスタープランの中で数値をあげて「中古住宅流通量を増やす」としており、新景観政策の実施には、既存住宅の価値向上、とくにその流通促進策が欠かせないと、戦後すぐの建築基準法制定で、路地奥の再建築不可物件が大量に生じて都市、住宅問題を深刻化させて経過を指摘しながら提言しました。寺田景観政策監が私の提言に対し肯定的に回答していられました。

当日の参加者には知り合いの方が少なくありませんでした。京都建築事務所川下さんは第一次マンション問題研究会から30年のおつきあい、都市居住文化研究所の道家さんとも長いお付き合いですし、寺田さんとは住宅政策係時代から30年、皆様との多様な関係性を広げているところです。

 

日本山妙法寺石橋上人が沖縄の神聖なる島から歩き始め、3月24日、25日は奈良から宇治へ。26日は東本願寺前から烏丸通を通り民主党京都府連、京都市役所、百万遍へ、昼からは東大路を通り四条通、東本願寺まで歩きました。奈良も宇治も学生時代からの友人たちがお供。また、民主党も京都市長も歓迎し、「南無妙法蓮華経」「南無阿弥陀仏」ののぼりが先頭にある、見かけない光景に道行く人が敬意を示していました。ふだんは経験しないデモの様相でしたね。両親が烏丸通で一行を拍手で迎えましたが、その様子が石橋上人のHPで公開されました。上人もうれしそうでした。

百万遍では「あーす食堂閑楽庵」で昼食、休憩。

往復12キロをこえるデモはとても疲れました。とくに腰の痛みが取れません。運動不足でしょうか。年でしょうか。